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2020年12月2日水曜日

バレーのつながりに寄せて~「未来を」 #バレーを語るアドベントカレンダー

  バレーを語るアドベントカレンダー2日目の記事にチャレンジさせていただきます。TETSUといいます。

 はじめましての方もいると思いますが、細々と10年以上にわたってバレーボールをネット上でも語ってきた者です。

 今年2020年もあと1か月を切り、ミキティーが主催するアドベントカレンダー(存在は知っていたが初参加)が登場すると、年末だなと感じる自分がいたりします。

 私は教師をしています。ですから、主にアンダーカテゴリーとよばれているような、つまりのところ小学生から高校生あたりまでくらいの将来ある子供たち、青少年たちのバレーボールをみることが多いです。まさに「師走」に入った今日、ちょっとはやいですが、私なりの「おっさんの主張」をさせていただきます。

 もうみなさん言わずもがな、今年は「COVID-19」に世界中が振り回され、当然日本のバレーボール界もこのコロナ禍に巻き込まれたわけです。

 「子供がかわいそうだから何とか大会を」
 「全国大会がなくなり、夢が絶たれた」

多くの人たちが、こんなことを言い悲しんでいました。
 もちろん、多くの時間と様々な犠牲や対価をかけて必死に努力してきた目標としていた大会が失われたことは、私も残念の極みですし、たまたまこんな年に巡り合ってしまった学年の子ども達には、何とか救いの手はないだろうか・・・そう思っています。

 しかし私は、むしろこの未曾有のコロナ禍における我々の経験は、未曾有であるがゆえの新しい価値観や知恵が生まれるべきだと考えてきました。

 大会がなくなったから代替大会を・・・一時期、一部の人たちの間では、ゼンコク大会をやるために「秋入学」にしようと主張していたのを目にしたとき、私は悲しい気持ちになったのです。もちろん子供たちに努力の成果を発揮できる舞台に立ってほしい・・・でも一方で、なぜ大人たちがここまでして、「タイカイ」、「ゼンコク」と騒ぎ立てるのか。
 これが、もう世間でもよく聞く言葉となった「勝利至上主義」のたまものではないかと思うわけです。

 子供たちが試合をしたいというのは自然のこと。
 でも、私たち大人は、子供たちのために何をすべきなのでしょうか?

 私は職業柄な考え方かもしれないけど、
 子供を笑顔にさせること、逆境に遭っても前を向かせること、そして学びや成長のお手伝いをすること・・・。決して「単に」子供たちに勝負をさせ、大人が一緒になって戦うことだけではない、大事なビジョンやミッション、バリューがあるはずです。

 今年は、益子直美さんの「絶対怒ってはいけないバレーボール大会」や、大山加奈さんが多方面でアンダーカテゴリの指導風土にアンチテーゼを投げかけてくださりました。

 しかし、私は日本のバレーボールが抱える問題や課題の大きな要因は、益子さんや大山さんが言っているように、子供たちとバレーボールの問題、アンダーカテゴリにおける日本のバレーボールに大きな問題があると考えます。
 そして、それは体罰、暴力、暴言、やらせ過ぎにによるバーンアウトや身体の故障・・・というみなさんが認知している問題以外にも、外には伝わりにくい様々な問題や闇があることを知っていただきたいのです。
 それらのほとんどは「大人の問題」です。指導者間のハラスメントやいじめ的な関り、支配的な指導者に逆らえない保護者、逆にモンスター化した保護者・・・。そういった大人たちのモラルの欠陥によって、子供たちが純粋にバレーボールを楽しめないアンダーカテゴリとなっているわけです。
 体罰や暴言は絶対に許されない・・・これを否定する人などいません。みんな知っています。でもまだまだ根絶できていません。それは、アンダーカテゴリの指導現場にある、ドロドロしたものが根深いからです。
 モラルだけの問題ではありません。・・・でもこれ以上書くと長くなっちゃうので、このブログの過去記事をご覧ください(笑)


 今でも印象に残る、昨年2019年のFIVBワールドカップ。
 日本代表男子チームの活躍に、低迷という長い長いトンネルの中にあって、希望の光が見えた気がして、久しぶりに日本のバレーボールわくわくしました。
 そして現在は、コロナ禍にあってもVリーグが、V1リーグのみならずV2リーグにまで注目と盛り上がりを見せるようになっています。海外からも著名な選手やコーチたちが日本に集結しています。うれしいです。
 
 代表、トップカテゴリ・・・少しずつ日本が変わってきています。

 ですが、日本の「アンダーカテゴリ」は、残念ながら取り残されたままです。歯がゆいです。
 Vリーグのチームは、アンダーカテゴリを配下に置くようになっているようですが、ただ練習やバレー教室をするだけではない、「本気の育成」をすべきです。でもまだまだそこまで手が回らない実情なのも理解できなくはありません。
 
 日本のバレーボールで頑張る子供たちには、これからも夢を追えるような、希望をもてるようなものが残っていてほしいです。ゼンコクタイカイもいいですが、それよりも大事な何か価値をもてるようなバレー界であってほしいのです。 


 みなさんはきっと、大学バレーやVリーグ、ナショナルチームの応援を通して、バレーボールの魅力を楽しんでおられるかと思います。
 ぜひ、これから先何年たっても、その魅力を味わえるようにしようじゃないですか。
 そして現状に満足せず、これから先はもっと日本のバレーボールの発展と進化をみなさんで支えていこうではありませんか。
 
 だったら、そのためには、「未来ある子供たちとバレーボール」に目を向けなければならないのです。
 ただ遊ばせるのでもなく、ただ楽しませるだけでもなく、

「日本のアンダーカテゴリのグローバルスタンダード化」
 
 を私は考えていきたいのです。

 もっともっと石川選手や西田選手みたいな選手が、そしてメディアでは多くは取り上げられてはいませんが、日本を飛び出し異国の地でがんばる日本人バレーボーラーが、さらには何歳になっても地域の体育館でバレーボールで汗をかいて笑顔で輝けるライフスタイルを・・・。

 その実現のためには、日本の「アンダーカテゴリ・レボリューション」が必須だと断言できます。
 そのために、私は2021年も何か行動できたらと思います。皆さんからもご支援やご声援いただけたらうれしいです。

 長文失礼しました。

 貴重な機会を与えてくれた、アドベントカレンダー主催のミキティーに感謝。

 みなさま素敵な年末をお過ごしください。

 TETSU

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