Translate

2021年1月14日木曜日

春の高校バレー2021男子~育成カテゴリと戦い方

ジャパネット杯 春の高校バレー2021
 第73回全日本バレーボール高等学校選手権大会

新型コロナウイルス感染症の影響で、練習時間の不足どころか、インターハイや国体など例年行われる全国大会が軒並み中止となり、この大会の開催自体も危惧されていた中で、残念ながら男子の前回優勝校の棄権がありましたが、決勝まで行いました。

近年は、野球の甲子園に限らず、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、高校生チームスポーツの全国大会がものすごく注目され盛り上がりを見せるようになりました。バレーボールも過去は3月に行われていた春高バレーも1月の大会として定着してきました。そして今年はコロナの影響で練習、遠征、そして大会とさまざまな制約・制限を受けてきた特に高校3年生にとっての集大成の大会となっています。ですから、社会的にはいろんな意見はあるでしょうが、こうして春高バレーが開催できたのはよかったですね。

さて毎年のことながら、春高バレーの試合を観ていると(といっても全ては観れていないが)、日本のバレーボールの特にアンダーカテゴリー(小・中・高校バレー)の現状や成果や課題を読み取れるのではと思いながら、注目しています。特に今年は、多くの示唆があったのではないかと考えています。

良し悪しや是非はさておき、
日本では世界の中でも小学生から競技スポーツとしてのバレーボールがさかん(熾烈な競争)で、アンダーカテゴリの技術やチーム力は高いと言われています。そういった中での集大成、ゴールとなっているのが高校生スポーツであり、花形となっている春高バレーに集約されているのかもしれません。

男子は、東福岡が優勝しました。1枚の得点力あるエースにボールを集め、そのために様々なフォローやお膳立てを緻密に行う練習をしてきたのかなと思いました。エースも聞けば、様々な課題を努力して克服しながらのエースとしての機能を果たしてきたようです。

決勝戦で対した駿台学園は、セッターのセット(トス)が縦横無尽で、アタッカー陣も多彩な攻撃を繰り出す。ブロックも組織的に行おうとする様子がみられ、チームビルディングを思考錯誤して行ってきたのかなと感じてみていました。また試合を通してポジションを変更するなど、アンダーカテゴリでありがちな、分業固定のワンパターン編成ではないところへの対応も良いなと思いました。
 準決勝で東福岡と対戦した清風も善戦、チャレンジングなチーム作りだったと思いました。また、東福岡の柳北くん(192cm)、高松工芸の牧くん(210cm)など、これまでにない大型、長身選手が、MBでブロックやクイックだけの限定的なプレーでとどまらず、バックアタックやディフェンスにも参加しているあたりも、過去には見られなかった近年の良い傾向であり、バレーボール指導者の選手の育成に対する意識も、従来のものから脱却し、将来性を伸ばす大きく育てる指導ビジョンが芽生えてきているように感じます。


高校バレーにおける戦い方のトレンドとは?

 東福岡のバレー、駿台学園のバレー、清風のバレー・・・いろんな戦い方やスタイルに違いあります。チーム戦で競い合う以上、打ちだす策やシステムに違いがあるのは当然なことでもあります。
 中学や高校バレーではしばしば、どの策がどの戦術がふさわしいのかなどと禅問答的な議論みたいのがあって、例えばエースバレーなどのように1枚か特定の選手のスパイクに依存したスタイルが、他の選手の育成を置き去りにしているかもしれない、戦術的な思考の成長を止めているかもしれないという疑問や、特定の選手にかかる負担やオーバーワークによる将来性が狭まる懸念。
 逆に、トップカテゴリへつなげる将来性を見据え、積極的にブロックシステムやオフェンスシステムを構築構築して、思考力を高めることの大切さがある。一方でそれが勝敗のアドバンテージになるかといえば、そういう確実性を担保するものではなく、シンプル(シンプルに戦うために緻密に作られたチーム)に敗れることもよくあるわけです。
 チェーンブロック、スタックブロック、サーカスバレー、立体バレー・・・様々なネーミングのもとで、毎年勝っているチームのスタイルにはかなり違いが見られます。ですから逆に言えば、その目まぐるしく変わるスタイルというのは、トレンドとまでは至らない状況であるものであって、この高校生カテゴリでは、まだまだ育成段階の一通過点だからこそ、スタイルが何かに収束・精錬されていくことがないのではないだろうかと考えるわけです。育成途上だからこそ、それぞれの地域やチームに、チームの勝敗を左右する「変数」的な要素(人・数・能力・環境・戦術・・・)が多くあり過ぎて、何を目指せばよいか・・・という絶対的正解が見いだせない、エースバレーで勝つかも知れないし、個人に依存したシステムで勝つかもしれないし、組織や戦術の構築で勝つかも知れない、複雑な攻撃パターンで勝つかも知れないし、ディフェンシブな戦いで勝つかもしれない。
 ですから、特に小中高校バレーの指導者は、春高バレーから参考になることはたくさんあるけれども、その年の勝ったチームの、見た目のスタイルやカタチだけに注目せず、いろんな人と議論をしながら、それらの基盤にある重要性をみんなで探していくことが重要です。

選手たちのゴールについて

 春高バレーが、小中高校と頑張ってきたプロセスの大きな目標や夢の舞台、大学やVリーグや代表に向けたスタートや登竜門・・・いろんな位置づけがあってもいいのだと考えます。
 ですが、個人的に考えているのは、春高バレーがある種の最終ゴール化することで、チームの中で主力・控えの区分けが発生し、そこに経験値の差が広がり育成や成長に差が発生したり、その後バレーの道を続ける者と続けない者との差、特に高校以後バレーの道が閉ざされてしまう選手の方が多いという現状があるのではないかということです。
 指導者や保護者、メディア・・・高校生スポーツを見守る大人の問題かも知れません。バレーボールを始めて練習やプレーを頑張っている大変多くの子供たち選手層のピラミッドの頂点ばかりに目がいきがちです。とはいっても、先ほど述べたように長身選手をしっかりオールラウンドなスキル育成をさせようという機運も生まれてきていますが、それも一握りのタレントが対象になっているに過ぎないです。
 ゴールにもいろんなゴールがあっていい、でもふるい落とすようなゴールではなく、自分が目指したい方向で目指したい人は広く多く目指せるようにしてあげる環境やシステムを作らねばいけないのではないでしょうか?少なくとも、日本以外の国ではそういった取り組みがなされ、何年かかけて代表チームの成果につなげていると思います。

アンダーカテゴリやらねばならないこと

 現状、小中学バレーの指導現場の実態は、すべてではないものの、いかに指導した選手がチーム出身の選手が、春高バレーで活躍する強豪校に選手を送ったか・・・というのが、一つの実績かのように考えられており、高校としても少しでも選手の獲得のためには求めている関係性となっていると思います。
 先に述べたように、春高バレーという素晴らしい舞台のレベルであっても、まだまだ育成の発展途上であり、戦術等には普遍的な集約や定着がなされにくい。だとすれば、まずもって求められるビジョンは、「個の育成」、バレーボールのトレーニング(練習)を積む子供たちには、広く全員にオールラウンドかつ、ボールコントロールスキルだけではない、認知や判断能力、セルフマネジメントとしてのスキルアップがなされることではないでしょうか?
 何年に一度巡り合うか合わないかの大型選手や高い身体能力をもった選手を見つけた時だけオールラウンドな育成に着手するのではなく、アンダーカテゴリの重要なコンセプトの一つに、しっかりと「オールラウンドな個の育成をすべての子供たちに」を位置づけるべきだと思います。
 そうすれば、190㎝、200㎝越えの高校生がレセプションやバックアタックをしても何の驚きにもならない時代になると思うし、実際海外ではそうなっています。もはや小柄な選手は動きが機敏で巧い、大型選手は高さはあるが守れない・・・そういう時代はとっくに終わっているのです。

(217㎝のムセルスキーが難しい体勢からのナイスセット)


(リベロは子供の時から守備専門をするわけではなく・・・)


(リベロはセッターの役割も・・・ゆえにオーバーハンドのスキルも)


(バレー選手である以上スパイクはみんなできるようになってこそ・・・)


今年の春高バレーの男子高校生たちは素晴らしいバレーを随所に見せてくれましたし、新しい現代バレーに戦術や選手育成の面でチャレンジをしている指導者の方に敬意を表したいです。さらなるチャレンジと本気の育成が日本全国に広がることを願っています。


(2021年)

2021年1月2日土曜日

Have a great new year 2021 Volleyball ! (希望と夢の1年に)

I wish you a Happy New Year.
I look forward to your continued good will in the coming year.

2021年

新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

単なるカレンダーの中の1日と考えれば、他と変わらず普通に時間が流れていくもの。
しかし、やっぱり新しい1年の始まり、ニューイヤーの幕開けと思うと
ワクワク感や決意を新たにする気持ちが高まってくるものですね。

2021年のバレーボールはどんなドラマやハイライトが待っているのでしょうか?

そして、今年こそ「東京パラリンピック・オリンピック」は開催されるのでしょうか?
まだまだ大変な世界、世の中ではありますが、
やはり私たちの自国、日本でオリンピックが開催されることは楽しみですよね。


今なお終息が見えないコロナ。
バレーボールにおいてもいろんな当たり前が奪われ、不自由を感じることも多かったかもしれません。
しかし、昨年2020年では、オンラインでのコミュニケーションが一気に広がりを見せ、SNSにはないリアルな交流、そしてディスカッションの機会を得ることができるようになったと思います。
 SNSなどでの、文字だけでのディスカッションにも一長一短があり
 ZOOMなどでの、オンラインのフェイスtoフェイスにディスカッションもまたしかり。
しかし、いずれにしても大事なのは、互いを尊重しての安心してものが言える土壌が保障されていることではないかなと思います。

 プレーヤー経験だけではわからない、バレーボールの技術構造や動作原理を科学的に検証してくださっている方々たくさんいます。しかもその情報は無料でネット上で探すことができます。逆に、今はVリーグや代表クラスで活躍している方その経験のある方ともつながることができ、見ているだけでは分からない、コンマ何秒の感覚など生の意見をうかがうことができます。


しかしながら、
そこで改めて何か抱いた違和感みたいなものがあったわけです。

みなさんとの出会いはもちろんバレーボールを通してなわけですが、
そして実際バレーボールを通してみんな友達の輪を広げることができているのですが、
それでも何か、モヤっとするものを感じる時があるわけです。

でも、それが何かを、うまく的確に言語化できません。
コロナ、東京オリンピックの開催、オンラインでの交流・・・
昨年2020年の人々のいろんな声を見聞きしたとき、
何か、バラバラした感じ、みんなで1つものをシェアしている高揚感
みたいなものがあまり感じられない、ちょっとした寂しさみたいなものが
いつも私には残るのです。
ポエムみたいになってすみません。

そんなこんなではありますが、
とにかく2021年の幕開けにあたり、
今年も私はバレーボールを応援したいし、
みなさんとともにその醍醐味を追いたいです。

バレーボールは、世界の中では、5億人もの人々がプレーをする、
世界の中でも、競技人口が多いスポーツです。
海外で行われているリーグや国際大会の会場は、
多くのサポーターで埋まります。
残念ながら日本国内ではマイナー化に寂しさを感じている人も少なくないかもしれませんが、

それでも「世界」に目を向けたら、私たちバレーボールを愛する仲間はたくさんいます。決してマイナーではない、多くの仲間とバレーボールというものでつながり、興奮や感動をシェアできる可能性やチャンスを持てているわけです。


新年2021年の幕開け
当ブログも引き続き継続させていただきます(勝手にですが)。
少しでもバレーボールやバレーボールに携わるみなさんの
お役に立ちたいもんです。

そこで、先ほど書いた「バラバラした感じの寂しさ」というものを
考えるわけです。

私は、それが

「世界」、「世界とのつながり」、「世界への意識」

に関係があるのではないかと思っています。

みんなバレーボールに対していろんな楽しみ方や思い入れがあります。
トップのプレーやには、個人個人で、独特のプレー感性があったり、
コーチ(指導者)にも、いろんな理論を言う人がいます。
観るファンも、プレーなのか、選手個人の表情だとか、チームだとか様々です。

そんな皆さんと昨年、いやそれ以前からコミュニケーションをとる中で、
「日本のバレーボールが世界の中で活躍する」
「日本代表が世界の頂点をめざし戦えている」
「日本人選手が世界の中で活躍している」
そういったことを望まない人はいないわけです。
しかし、いろんなテーマでの話題におよんだとき、
その多くが、自分の感覚や理論、思い入れの主張に終始しがちになる。
バレーボールでつながっているはずが、いつの間にか自己の主張とその可否の判定に流れていってしまう。

これが、私の思う「バラバラ感」・「寂しさ」だと思います。

ですから、2021年、私が掲げるテーマは

「世界を見据えた日本のバレー」
「日本代表の活躍を後押しするみんなの力」
「世界と日本を結びつけるためのアンダーカテゴリー」

この3つを自分なりのテーマとして、活動や執筆をしていきたいです。

特に、日本のバレーボールの「アンダーカテゴリー」の指導内容や指導方法、育成のビジョンなどをアップデートさせる方向に影響を与えたいと思うわけです。

みんな一人一人、バレーボールの楽しみ方や見方、思い入れは違って当然。
でもみんな、日本代表がオリンピックでメダルを獲ることを願い、それがこの上ない感動と興奮となり喜びとなるのも当然。
だったら、やるべきことは、一人一人のバラバラな意見を出し合うだけでなく、
そこから、世界のバレーボールと果敢に渡り合える日本のバレーボールをみんなで「はぐくむ」(育む)ことが重要です。
特にこの10年間では、日本のバレーボールのトップのプレーや戦術が少しずつアップデートされてきました。そして海外でプレーする日本人も増えてきました。ファンの中にもイタリアを中心としたヨーロッパなど海外のバレー観戦を楽しむ人も増えてきました。
最もアップデートが遅れてるのは、小中高校バレーの「アンダーカテゴリ」なんです。
そしてそれはなぜかというと、「世界への意識」がないからです。
世界への意識がないから、グローバルスタンダートから逸れた日本型バレー指導が染みついています。型の文化、礼儀の文化、和の精神からくる統率、年功序列と上意下達・・・。そこから非科学的な技術論や戦術論が受け継がれてしまっています。

それらを変えたい。
バレーボールはハラハラドキドキのエキサイト感があり
選手サポーター一体となって喜びと興奮を味わうことができる。
ワンプレーワンプレー、1点1点ごとに喜びと感動を表現できる。
他の競技にはない、喜びと感動を表現できる素晴らしいスポーツです。

みんなで世界にあこがれをもちながら、日本代表を応援したい。
みんなが世界を堂々と目指し、いろんなチャレンジができるようにしたい。
海外でプレー、海外で観戦、グローバルスタンダードを学んで指導する・・・
そういう「みんなで世界を」というもので、
バラバラ感やさみしさが克服されるはずです。
そのための東京パラリンピック・オリンピックになるのではないでしょうか?

2021年がみなさまにとって、そして日本のバレーボールの革命にとって
実りある1年になることを願います。

今年もどうかよろしくお願いいたします。

※月1回ペースで記事更新とTETSUミーティングを開催します。


(2021年)

2020年12月31日木曜日

ありがとう2020、ありがとうHykyuu!!!(ハイキュー!!)

コロナにはじまりコロナで終わりそうな
コロナに振り回された今年2020年
バレーボールを愛するみなさんにとりましては
どんな1年になったでしょうか?

そんな今年2020年
本来は東京オリンピックが開催される
レジェンドイヤーになるところだったのに残念でした。
私は、バレーボールの話題でいえば
マンガ「ハイキュー!!」の大活躍を挙げたいわけたいです。

古舘春一さんによる累計発行部数5000万部を突破した
バレーボール漫画「ハイキュー!!」の最終巻となる
第45巻(挑戦者たち)が2020年11月4日発売されました。
烏野高校バレーボール部で出会った日向翔陽(ひなたしょうよう)と影山飛雄(かげやまとびお)を中心にに、高校バレーに青春を懸ける高校生たちの姿を描き出したマンガとなっています。

サッカーでいえば「キャプテン翼」が現代でも代名詞だし、
近年ではバスケットボール「スラムダンク」に心を震わせた人も多い。
マンガじゃないけど、ラグビー日本代表への注目もすごかったし・・・

そんな中、ずっと低迷しているいわれてきた日本のバレーボールの中にあって、このマンガの登場に幸せな気持ちになった人がどれだけ多くいることか。そして、描き方のいろんな要素によって、バレーボール愛好家やプレーヤー以外のハートもがっちり掴んだところも偉業だと思っています。感謝カンゲキ雨あられな思いです。


さて、最終巻になって「しまった」のにあたり、
これまでたくさんの喜びと感動を与えてくれたこの「ハイキュー!!」
このブログでもみなさんにお伝えするまでもなく、
多くの方が、その魅力を伝えて下さっているので、
リンクさせていただきました。みなさんありがとうございます!!

↓ ↓ ↓

徹底して「勝利」を描かないハイキュー!!は、何に挑戦していたのか


ハイキュー!!が色々と凄すぎるので、9つだけ魅力を語らせてほしい


有終の美を飾った『ハイキュー!!』 読者に示し続けた“挑戦する姿勢”の美しさ


ボールを繋げ!バレー漫画「ハイキュー!!」の面白さ徹底解説!


そこで、私も少しだけ独自の視点で書いてみようかなと思いました。

フィクションとリアルのコンビネーション

大リーグボール、魔送球、
スカイウィングシュート、タイガ―ショット・・・
一般的にマンガで描かれる事って、非現実的なことが多くて、スポーツマンガでも例えば自然科学を超越した必殺技みたいなものが登場したりするもんです。
 ですが、「ハイキュー!!」で描かれているバレーボールは、限りなくリアルなプレーやゲームの世界が描かれています。
 だから、バレーボールのプレー経験がある愛好家も、観戦ファンも、みんなすごく感情移入がしやすいんですね。

けっこうリアルにバレーボールの勉強になるよ

「ハイキュー!!」で描かれているプレーやゲーム(試合)に関する、用語みたいなものは、リアルなバレーボールのプレーで用いられているもの、もっと言えば日本のバレーボールにおける知識をアップデートした最新のものを実は取り入れています。
そして、ただ言葉を用いているだけではなく、もちろんその用語を用いるに至ったプレーや戦術の意味や考え方も、「ハイキュー!!」の中でしっかり描かれていると思います。
だから、「ハイキュー!!」は、純粋なマンガやアニメとしてもめっちゃ面白いと同時に、バレーボール、特に現代のバレーボールの今を理解する入門にもなると思います。バレーボールの勉強だと思って、もう一度読み直すのもオススメです! 

バレーボール関係者よく観るべし

 さあバレーボール関係者のみなさん(指導者や組織人やトップ選手)・・・「ハイキュー!!」は、日本バレーボールへのエール(チクリと提言)を投げかけていると思います。
 個性豊かないろんなチーム、選手、指導者が登場していきます。その中には、日本のバレーボールの伝統的なものから、これからの新しい時代に合わせて変わっていかねばならない方向性が読み取れます。
 技術論、指導論、戦術論・・・そして部活チームの在り方、選手の主体性や創意工夫の姿、試行錯誤や考えることの大切さ・・・。私は、「ハイキュー!!」は、今の日本のバレーボールのいろんな現実に、たくさんの示唆、提案、または喝や問題提起をしていると思いますし、そのようなメッセージを読み取ることができる作品だと思っています。 

みんなが主役、バレーボールに終わりはないよ

勝利完結、勧善懲悪、ハッピーエンド・・・よくあるような主人公のサクセスストーリーというひとくくりにはできない、いろんな味わい方ができると思っていて、観る人によって主人公が違ってくると言うか、「ハイキュー!!」というマンガで楽しむ人もいれば、バレーボールという競技で楽しむ人もいれば、選手目線、コーチ(指導者)目線・・・いろんなドラマがあると思います。
 そして、誰かが悪者であったり、誰かが傷つくようなことのない、ストーリーの清々しさみたいなものが感じられて、バレーボールを通して、多くの人がいろんな形での共感が得られたのではないかと感じています。私は個人的には、白鳥沢学園監督の鷲匠先生のストーリーがしみじみできて好きです^^
 私は、特に日本のアンダーカテゴリ(小中高校生のバレーボール)へ示す希望であってほしいです。
 


かつて野球では大谷翔平選手の活躍が「リアル・マンガ」だと言われましたね。
今、日本のバレーボールでは西田選手あたりがリアル「ハイキュー!!」といったところでしょうかね?
これからも、日本のバレーボールが多くの人に注目され応援されることを願いたいです。

とにもかくにも「ハイキュー!!」には感謝してもしきれない。
12月に発売された画集もゲットしてしまいました。もちろん全巻買っております。


そんなこんなの2020年もまもなく終わります。
2021年もみなさんとともにバレーボールを盛り上げたいです。
(東京五輪はどうなるのか??)
そして特に、日本の子どもたちに希望を与えたいです。
良いお年を!


(2020年)

2020年12月20日日曜日

第2回TETSUミーティング202012019 ~日本のバレーボールと技術

【TETSUミーティング】

と題し、
日本バレーボールの未来への探求と挑戦をみんなで語り合うオンライン・ミーティングを開催してみました。
 今回はその第2回目の話題です。


第2回目のテーマは、
日本バレーボールの技術指導のこれからを考える」 という設定で、約30名弱の学生プレーヤーから各カテゴリの指導者、
さらには戦術系ライターやアナリスト、
レフリー(審判)、学者や教員にいたるまで 多岐の領域関わる方々に参加していただきました。

今回のミーティングのイントロダクションとして
私から、日本のバレーボールにおける従来から行われている技術指導について
プレゼンテーションいたしました。

当ブログの過去の記事の内容をもとにした
プレゼンテーションをイントロダクションとし
ディスカッションを始めていきました。
↓ ↓ ↓


それをしなくてもできること


前回、第1回目のミーティングでは、
日本のバレーボールの従来言われてきたところの
技術指導やチーム作りを見直し
近年再検討されてきた知見やグローバルスタンダードに近づく要素
による実践報告をもとにディスカッションしました。

それを受けての第2回目は、従来の日本の技術指導をどう見直すか、
こらからどうあるべき方向に向かわせるかというテーマ設定です。

・オーバーハンドパスは手首を柔らかく使って
・ハンドリングは、キャッチ&リリースの速度を速めて
・スパイクの打点は肘を下げてはならない肘を先に挙げて
・スパイクのジャンプ力を上げるため深く沈みこんで
・セッターは右軸で
・高く飛ぶためにスパイクは真上に跳べ
・とにかく「正面」でボールをとれ(ディグやレセプション)

こんなことを私も指導者駆け出しのころ
さも当たり前のようにようにレクチャー受けましたし
プレーされた方も多くの人は言われたのではないでしょうか?


それで・・・
ディスカッションを始めたのですが、
予定されていた2時間の設定の時間のほとんどは、

「オーバーハンドパス(セット)」についてで終わってしまいました。

それだけ、日本のバレーボール指導において
オーバーハンドパスやセットについては多くの課題があるだけでなく、
オーバーハンドパスの指導論を象徴として
従来の日本のバレーボール指導自体に多くの課題があることが明らかです。

乱暴になっちゃいますが、結論的なことを申し上げると、


この本をみんなちゃんと読んだか?(しっかり読めよ)
ということです。


オーバーハンドによるパスやセットの原理は、

「キャッチ→リリース」の手首のスナップ速度を速めたものではない

「手の形」を同じようにする必要もない



こういった情報だけでも、
ここ昭和から平成にかけて行われてきた
従来の日本のバレーボール指導がいかにアップデートされていないか
明白なはずです。
しかし、実態は、まだまだ従来の指導法が何の根拠や検証もなく
ただ、自分が教わってきた、自分が練習してできたという
経験とその感覚に頼った指導がなされているわけです。

ですから、日本のバレーボール選手そして子供たちは、
オーバーハンドパスが飛びません。キャッチ癖が抜けません。
柔らかい?美しい?オーバーパスができても
ヘイコウトスやクイックのセットができても
いつまでもオープントスやハイセットができない選手が多いです。

そしてこれは指導方法の問題にとどまりません。
日本のレフリー(審判)の判定の考え方やあり方
さらにはその判定に対する日本の指導者の態度
オーバーハンドパスのハンドリングに対する取扱いにおける矛盾
など
問題が複雑に絡み合っているという点にも議論がおよびます。

ハンドリングの反則(キャッチ)に対し
・判断に幅があるグレーゾーンなものなのか?
・グレーゾーンであれば反則に挑戦するようなことを指導していいのか。
・そもそもキャッチと言う反則をジャッジした審判を子どもの前で否定していいのか
・教育的配慮という名のもと、キャッチの反則を見逃していいのか

こういった風土が、技術指導に深刻な影響が与えます。

「オーバーパスは手首の柔らかなスナップで飛ばす」
「そのためのオーバーのハンドリングには筋力が必要」
「小さい子は筋力がないからオーバーは飛ばせない」
「うちのセッターはまだキャッチ気味だから反則とったら試合にならない」
「試合中反則取られ続けてその子が泣いてしまう」
「審判の判定が厳しすぎると文句を言う」
「気を遣って判定を緩める」

こんなことが、日本国中あちこちで発生しているなんて
異常なことだと思います。
そんなことで、日本代表がオリンピックでメダルと獲る日が来るのでしょうか?
(絶対くるはずがない)


 この動画をみて、日本のバレーボール指導に携わる方々は何を思うでしょうか?
 オーバーハンドのハンドリングを持つ持たないと文句言うだけで、
 研究で得られた知見をおさえることなく、誰かが言う謎理論を信じるだけで、
 いっこうにキャッチ癖が残って9M~10M~とハイセットできない選手を量産している間に、日本以外の海外の選手たちはどんどんスキルを上げているわけです。
 レフリーのみなさん、キョウイクテキハイリョという名のもと、ベンチにいる傲慢な指導者に忖度するのは終わりにしましょう。
 そして指導者は、スポーツであるバレーボールを指導する以上、「ルール」や「スポーツマンシップ」、「フェアプレイ精神」を順守すべきです。レフリーがキャッチと判定すればそれがキャッチという反則です。ダメなものはさせない、反則はさせないという「モラル」が欠如しています。
 バレーボール指導者は、よく、教育だの子どもを育てるだの言います。ところがそんな子供の前でハンドリングの判定に文句言ったり、キャッチの反則にわざわざ挑戦するようなことを教えることのどこがキョウイクなのでしょうか?

 一方でレフリーは、その試合がいわゆる「荒れる」ことへの問題意識や対策など目先のことを考えるだけではなく、例えばハンドリングのキャッチの反則に配慮や忖度をすることで、日本の選手たちがどんどん世界の中で遅れをとっていくということこそに「問題意識」をもってもらえたらと思います。
 だから、海外では小中学生などのアンダーカテゴリーでは6人制の全国大会をもたない、またはさほど重視していないわけです。むしろミニバレーや異種目のクロススポーツをさせる中で、時間をかけてバレーボールのスキルアップがより確実になるようにプログラム化しているのです。

 もう、答えは出ているはずです。

・力学などの知見による動作原理(実際何が起こっているのか)
・動作原理が達成されている場合の状態(外からどう見えるのか)
・プレーヤーの手ごたえ・実感(本人はどういう感覚なのか)

これらは、しっかり精査する必要があり
それぞれを互いに検証し合う作業がとても大事なのだと思います。

もう、~先生が言っているから、~高校がやっているから
それをそのまま鵜呑みにしたりコピーする「学び方」から
脱却しなければいけません。
私はそれは学んでいるとは思いません。指導者の怠慢です。

学びの材料はいまや、無料でインターネットからでも収集できます。
そしてディスカッションも誰でもできます。
みなさんでこれからも一緒に学んでいきましょう。
オーバーハンドパスの話題で盛り上がった第2回TETSUミーティング。
ご参加ありがとうございました。
この他にも、
・スパイクとスパイクジャンプについての見方・考え方
・ディフェンス時における構えの影響とあり方
なども話題になり
2次会も深夜までおよびました。

前回の第1回、今回の第2回のミーティングを通して
やはり私が課題意識をもっていたとおりのテーマが明らかになりました

●日本のバレーボール指導者
●何事も「世界」、「グローバル」への意識をもって
●知識理解のアップデート
●日本バレーボールのアンダーカテゴリ

これが、日本のバレーボールの発展における大きな課題です。

今後、月1回を目標に先着20名の募集で
ミーティングを行っていきます。
第3回目は1月の中旬~下旬に行う予定です。
TwitterやFacebookでも発信していますので、
要チェックお願いします。
たくさんのご参加をお待ちしています。
仲間を増やし、動きをつくり、日本のバレーボールの成長にみなさんで参加していけることが願いです。


(2020年)

2020年12月2日水曜日

バレーのつながりに寄せて~「未来を」 #バレーを語るアドベントカレンダー

  バレーを語るアドベントカレンダー2日目の記事にチャレンジさせていただきます。TETSUといいます。

 はじめましての方もいると思いますが、細々と10年以上にわたってバレーボールをネット上でも語ってきた者です。

 今年2020年もあと1か月を切り、ミキティーが主催するアドベントカレンダー(存在は知っていたが初参加)が登場すると、年末だなと感じる自分がいたりします。

 私は教師をしています。ですから、主にアンダーカテゴリーとよばれているような、つまりのところ小学生から高校生あたりまでくらいの将来ある子供たち、青少年たちのバレーボールをみることが多いです。まさに「師走」に入った今日、ちょっとはやいですが、私なりの「おっさんの主張」をさせていただきます。

 もうみなさん言わずもがな、今年は「COVID-19」に世界中が振り回され、当然日本のバレーボール界もこのコロナ禍に巻き込まれたわけです。

 「子供がかわいそうだから何とか大会を」
 「全国大会がなくなり、夢が絶たれた」

多くの人たちが、こんなことを言い悲しんでいました。
 もちろん、多くの時間と様々な犠牲や対価をかけて必死に努力してきた目標としていた大会が失われたことは、私も残念の極みですし、たまたまこんな年に巡り合ってしまった学年の子ども達には、何とか救いの手はないだろうか・・・そう思っています。

 しかし私は、むしろこの未曾有のコロナ禍における我々の経験は、未曾有であるがゆえの新しい価値観や知恵が生まれるべきだと考えてきました。

 大会がなくなったから代替大会を・・・一時期、一部の人たちの間では、ゼンコク大会をやるために「秋入学」にしようと主張していたのを目にしたとき、私は悲しい気持ちになったのです。もちろん子供たちに努力の成果を発揮できる舞台に立ってほしい・・・でも一方で、なぜ大人たちがここまでして、「タイカイ」、「ゼンコク」と騒ぎ立てるのか。
 これが、もう世間でもよく聞く言葉となった「勝利至上主義」のたまものではないかと思うわけです。

 子供たちが試合をしたいというのは自然のこと。
 でも、私たち大人は、子供たちのために何をすべきなのでしょうか?

 私は職業柄な考え方かもしれないけど、
 子供を笑顔にさせること、逆境に遭っても前を向かせること、そして学びや成長のお手伝いをすること・・・。決して「単に」子供たちに勝負をさせ、大人が一緒になって戦うことだけではない、大事なビジョンやミッション、バリューがあるはずです。

 今年は、益子直美さんの「絶対怒ってはいけないバレーボール大会」や、大山加奈さんが多方面でアンダーカテゴリの指導風土にアンチテーゼを投げかけてくださりました。

 しかし、私は日本のバレーボールが抱える問題や課題の大きな要因は、益子さんや大山さんが言っているように、子供たちとバレーボールの問題、アンダーカテゴリにおける日本のバレーボールに大きな問題があると考えます。
 そして、それは体罰、暴力、暴言、やらせ過ぎにによるバーンアウトや身体の故障・・・というみなさんが認知している問題以外にも、外には伝わりにくい様々な問題や闇があることを知っていただきたいのです。
 それらのほとんどは「大人の問題」です。指導者間のハラスメントやいじめ的な関り、支配的な指導者に逆らえない保護者、逆にモンスター化した保護者・・・。そういった大人たちのモラルの欠陥によって、子供たちが純粋にバレーボールを楽しめないアンダーカテゴリとなっているわけです。
 体罰や暴言は絶対に許されない・・・これを否定する人などいません。みんな知っています。でもまだまだ根絶できていません。それは、アンダーカテゴリの指導現場にある、ドロドロしたものが根深いからです。
 モラルだけの問題ではありません。・・・でもこれ以上書くと長くなっちゃうので、このブログの過去記事をご覧ください(笑)


 今でも印象に残る、昨年2019年のFIVBワールドカップ。
 日本代表男子チームの活躍に、低迷という長い長いトンネルの中にあって、希望の光が見えた気がして、久しぶりに日本のバレーボールわくわくしました。
 そして現在は、コロナ禍にあってもVリーグが、V1リーグのみならずV2リーグにまで注目と盛り上がりを見せるようになっています。海外からも著名な選手やコーチたちが日本に集結しています。うれしいです。
 
 代表、トップカテゴリ・・・少しずつ日本が変わってきています。

 ですが、日本の「アンダーカテゴリ」は、残念ながら取り残されたままです。歯がゆいです。
 Vリーグのチームは、アンダーカテゴリを配下に置くようになっているようですが、ただ練習やバレー教室をするだけではない、「本気の育成」をすべきです。でもまだまだそこまで手が回らない実情なのも理解できなくはありません。
 
 日本のバレーボールで頑張る子供たちには、これからも夢を追えるような、希望をもてるようなものが残っていてほしいです。ゼンコクタイカイもいいですが、それよりも大事な何か価値をもてるようなバレー界であってほしいのです。 


 みなさんはきっと、大学バレーやVリーグ、ナショナルチームの応援を通して、バレーボールの魅力を楽しんでおられるかと思います。
 ぜひ、これから先何年たっても、その魅力を味わえるようにしようじゃないですか。
 そして現状に満足せず、これから先はもっと日本のバレーボールの発展と進化をみなさんで支えていこうではありませんか。
 
 だったら、そのためには、「未来ある子供たちとバレーボール」に目を向けなければならないのです。
 ただ遊ばせるのでもなく、ただ楽しませるだけでもなく、

「日本のアンダーカテゴリのグローバルスタンダード化」
 
 を私は考えていきたいのです。

 もっともっと石川選手や西田選手みたいな選手が、そしてメディアでは多くは取り上げられてはいませんが、日本を飛び出し異国の地でがんばる日本人バレーボーラーが、さらには何歳になっても地域の体育館でバレーボールで汗をかいて笑顔で輝けるライフスタイルを・・・。

 その実現のためには、日本の「アンダーカテゴリ・レボリューション」が必須だと断言できます。
 そのために、私は2021年も何か行動できたらと思います。皆さんからもご支援やご声援いただけたらうれしいです。

 長文失礼しました。

 貴重な機会を与えてくれた、アドベントカレンダー主催のミキティーに感謝。

 みなさま素敵な年末をお過ごしください。

 TETSU